今回は作曲方法について解説していきます。
コードをある程度押さえられる状態でこの記事を読めば、初心者の方でも簡単にオリジナル曲を作れるようになるので、自分だけの曲を作りたい方におすすめの内容となっています。
♪この記事は以下の方へ向けて書いています♪
☑ギターやピアノのコードはある程度抑えられるけど、作曲の仕方がわからない方
☑難しいことはわからないけど、とにかく自分のオリジナル曲を作ってみたい方
原曲キーによって使うコードは限られている
作曲したくても、まずどのコードを使えばいいのかわからない方もおおいのではないでしょうか。
実際私が作曲したくてもできなかったのはこれが大きな理由でした。
コードはある程度は知っていたけど、数が多かったのでどうやって取捨選択すればいいのだろうとずっと疑問に思っていました。

膨大な数のコードから曲に使うべきものを選ぶなんて不可能でしょ‥‥。(心の声)
でもあるときやっぱりオリジナル曲を作ってみたいと思い立ち、色々調べて見つけたのが「ダイアトニックコード」というものでした。
これはつまり、キーによって使えるコードがある程度決まっているという理論で、既存曲のほとんどがこの理論にあてはまるよう作られています。
例えばキーがCのダイアトニックコードはC、Dm、Em、F、G、Am、Bm(-5)で、使うコードはほぼこの7個だけです。(さらにBm(-5)は出番がほとんどないので実質6個)

キーとは簡単に言うと、その曲の最後に鳴っているコードの名前のことです。(スピッツのチェリーなら最後にCコードで終わるのでキーはC、ベン・E・キングのStand By Meは最後にAコードで終わるのでキーA。)
これ、結構衝撃じゃないですか?
私が最初にこれを知ったとき思ったのは、「作曲って簡単だったんじゃん!」ですw
例外ももちろんありますが、一曲で使うコードが7個だけなら取捨選択で迷うことも減りますし、この範囲で作れば壊滅的に変なコード進行は起きません👏
以下にメジャーコードのダイアトニックコード表を作ったのでご覧ください。

表を見るとなんか覚えること多そうな上にギリシャ数字が書いてありますが下でも解説している通り難しいことはないですぜ~。
【ダイアトニックコード表】(メジャー)
Ⅰ | ⅱm | Ⅲm | Ⅳ | Ⅴ | Ⅵm | Ⅶm(-5) | |
キーC | C | Dm | Em | F | G | Am | Bm(-5) |
キーD | D | Em | F#m | G | A | Bm | C#m(-5) |
キーE | E | F#m | G#m | A | B | C#m | D#m(-5) |
キーF | F | Gm | Am | B♭ | C | Dm | Em(-5) |
キーG | G | Am | Bm | C | D | Em | F#m(-5) |
キーA | A | Bm | C#m | D | E | F#m | G#m(-5) |
キーB | B | C#m | D#m | E | F# | G#m | A#m(-5) |
キーD♭ | D♭ | E♭m | Fm | G♭ | A♭ | B♭m | Cm(-5) |
キーE♭ | E♭ | F#m | G#m | A | B | C#m | D#m(-5) |
キーG♭ | G♭ | A♭m | B♭m | B | D♭ | E♭m | Fm(-5) |
キーA♭ | A♭ | B♭m | Cm | D♭ | E♭ | Fm | Gm(-5) |
キーB♭ | B♭ | Cm | Dm | E♭ | F | Gm | A#m(-5) |
この表のキーCの所を抜き出すとこうなっています↓
Ⅰ | ⅱ | Ⅲ | Ⅳ | Ⅴ | Ⅵ | Ⅶ | |
キーC | C | Dm | Em | F | G | Am | Bm(-5) |
これはつまり、先ほど書いたように曲がキーCの場合使うコードはC、Dm、Em、F、G、Am、Bm(-5)だけってことを表しています。
スピッツのチェリーはCコードで終わると収まりがいい=キーCの曲なのでイントロ~Aメロ~サビはダイアトニックコード内のC、Em、F、G、Amの5個しか使われていません。
イントロのコード進行:(C→G→Am→F)×4
Aメロのコード進行:(C→G→Am→Em→F→C→F→G~)
サビのコード進行:(C→G→Am→Em→F→C→Am→Em→F→C~)
同じくキーAの所を抜き出すとこうなってます。↓
Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | Ⅳ | Ⅴ | Ⅵ | Ⅶ | |
キーA | A | Bm | C#m | D | E | F#m | G#m(-5) |
スタンドバイミーはAコードで終わると収まりがいいので、キーはA。
キーAの場合、使うコードはA、Bm、C#m、D、E、F#m、G#m(-5)の7個。
実際に曲のイントロ、Aメロ、サビのコード進行はA→F#m→D→E→Aだけです。
他の曲のコード進行も大体ダイアトニックコードの通りに作られていることを知った私は本当に驚きましたし、自分でも作曲ができるはずと強く思ったことを良く覚えています。
一気に表を覚えるのは大変なので、キーCやキーGなどの馴染深いものからかじっていけばOK。
私も毎回作曲をするたびに表を見て覚えていきました。
度数
ちなみに表の上に書いてあるギリシャ数字は「度数」というもので、キーCの5度ならG、6度ならAmということになります。
Ⅰ(1) | ⅱm(2) | Ⅲm(3) | Ⅳ(4) | Ⅴ(5) | Ⅵm(6) | Ⅶm(-5)(7) | |
キーC | C | Dm | Em | F | G | Am | Bm(-5) |
コード進行で「Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ」と表記されることもありますが、これはキーCなら「F→G→C」、キーAなら「D→E→A」ということになります。
7度は全てのキーでかなり抑えにくいコードとなっていますが、先述したとおり使用頻度は少なめなので弾けなくても大丈夫です。
実は耳コピにも大いに役立つ
大多数の曲でこのダイアトニックコードが使われているので、表を頭に入れておけば曲のコードを耳コピするのに大いに役立ちます。
キーさえわかればあとは7つのコードから音を探していけば大体のコピーはできるので、楽器を弾くのがより楽しくなるはずです♪
コード進行を決める
ダイアトニックコードについてある程度わかったら、次はコード進行を決める作業に移っていきます。
ここでも馴染みのあるキーCで考えてみましょう。
Ⅰ | ⅱm | Ⅲm | Ⅳ | Ⅴ | Ⅵm | Ⅶm(-5) | |
キーC | C | Dm | Em | F | G | Am | Bm(-5) |
キーCのダイアトニックコードは上の表のとおりC、Dm、Em、F、G、Am、Bm(-5)です。
この7個で自分の気分に合うように楽器を弾きながら鼻歌でメロディを付ければ完成◎
といっても、最初はどんなコード進行にすればいいかわからないと思うので、ポップスでよく使われているコード進行を紹介していきます。
カノン進行 Ⅰ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅲm→Ⅳ→Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ
【Ⅰ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅲm→Ⅳ→Ⅰ→Ⅳ→Ⅴ】をキーCに置き換えると
C→G→Am→Em→F→C→F→Gとなります。
日本人好みの雰囲気の曲調で大ヒットした曲の多くでこの進行が使われている鉄板進行。
カノン進行が使われている曲:スピッツの「チェリー」、あいみょんの「マリーゴールド」、オアシスの「Don’t Look Back In Anger」など。
小室進行 Ⅵm→Ⅳ→Ⅴ→Ⅰ
小室哲哉さんの曲に多く使われているコード進行で、キーCに置き換えると
Am→F→G→Cとなります。
これを使うと郷愁に満ちつつもかっこいい響きになることが多いと思います。
小室進行が使われている曲:小田和正の「言葉にできない」、TM NETWORKの「Get Wild」、高橋洋子の「残酷な天使のテーゼ」など。
王道進行 Ⅳ→Ⅴ→Ⅲm→Ⅵm
王道進行もいろんなヒット曲に使われているコード進行です。
キーCに置き換えるとF→G→Em→Am。
盛り上がりの部分が畳みかけてくるので勢いが感じられると思います。
王道進行が使われている曲:ミスチルの「HANABI」、ポルノの「ハネウマライダー」、スキマスイッチの「全力少年」など。
コード進行はサビから作るのがおすすめ
人によって作り方は違うのですが、個人的にはまず最初にサビのコード進行をバシッと決めてから他の部分を作ることがやりやすいと感じています。
逆にイントロ、Aメロ、Bメロ、サビって順番に作っていくと、サビでの息切れすると言うか盛り上がりにかける感じになることも多々ありました‥‥。
やっぱり一番聞いてほしい部分はサビだと思うので、そこを一番に着手してお気に入りのコード進行を完成させると、AメロやBメロも頑張って作ろうと思えるはずです。
鼻歌でメロディを作る
コード進行を決めたら次はいよいよ曲の要であるメロディを作っていきます👏
メロディは最初は理論とかはあまり考えずに、決めたコード進行を弾きながら鼻歌で作ればOK。
正直コード進行とかはダイアトニックコードを利用すればだいたい同じようなのが作れる一方で、メロディは個々人によって十人十色なのでセンスが問われます( ̄▽ ̄)
良い曲と駄曲を分けるのは紛れもなくメロディですし、真剣に作るべき重要な要素ですね。
曲の展開の仕方を考える
最後になりますが、曲の展開の仕方を考えることも作曲において重要です。
一般的な曲の展開の例をいくつか紹介していきます。
【イントロ~Aメロ~Bメロ~サビ~Aメロ~Bメロ~サビ~Cメロ~間奏~サビ~アウトロ】
このパターンはJPOPに滅茶苦茶多い王道かつスタンダードなので、最初の作曲には向いていると思います。
一番のサビのあとにも間奏が入ったりCメロと間奏の順番が逆になることもよくあります。
実際に私も初めて作曲を始めた際にはこの展開の仕方で完成させました。
【イントロ~Aメロ~サビ~Aメロ~サビ~Bメロ~間奏~サビ~アウトロ】
パンク系とかアメリカのロックバンドに多い感じの展開の仕方です。
とにかくすぐにサビに移行するので疾走感があり、カッコいい曲になることが多いです。
【Aメロ~間奏~Aメロ~Bメロ~サビ~Aメロ~Bメロ~サビ~Cメロ~間奏~サビ~アウトロ】
イントロなしのパターンでAメロのあとにイントロっぽい間奏が入る展開の仕方です。
最初から歌がくるので結構インパクトを与えることができます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ダイアトニックコード、コード進行、曲の展開の仕方について主に説明してきました。
この3つがわかっていれば、曲の大枠は作れるはずです。
あとは鼻歌で作るメロディと作詞!
これはセンスが必要ですが、コード進行がちゃんとしていれば自ずと2つとも頭に浮かんでくると思うので頑張ってください👍
1曲を完成させるのはとても大変なことですが、作り終わったときの達成感は最高なのでぜひともみなさんに味わってほしいと思います!
